当院について
治療内容

光の丘病院における治療の内容

当院は175床の小~中規模病院でありながら、人口増加率の高い駅家町や神辺町を含む福山市北西部、そして、高齢化率の高い府中市市街地区域におけるほぼ唯一の精神科病院です。 3C理念に沿って地域の総合的な精神科治療・相談機関としての役割を果たしています。

入院部門

精神科地域包括ケア病棟
  • 統合失調症の患者様
  • 躁病の急性期症状の患者様
  • 身体合併症や周辺症状を伴う認知症の患者様
  • 神経症・うつ病のストレスケアの患者様
  • アルコール関連障害の患者様など

精神科地域包括ケア病棟は患者様1人1人の事情を踏まえ、「医師、看護職員、薬剤師、作業療法士、精神保健福祉士、公認心理師等」が協力して、入院中から「地域でのかかりつけ医、訪問看護師、デイケア職員、介護支援専門員」と連携を図ることにより、退院後も安心して在宅療養を行っていただけるよう、医療と暮らし(福祉・介護)の両面からサポートさせていただくことを目的とした病棟です。入院期間には限度が定められていますが、必要な医学管理(投薬・処置・精神科専門療法など)、手厚い看護を行い1日でも早くご自宅や施設に戻っていただけるようお手伝い致します。

クリニカルパスによる入院治療

統合失調症、認知症、アルコール依存症については、クリニカルパスを導入しています。クリニカルパスを利用し、治療計画を明確にする事により、 患者様ご本人だけでなくご家族も治療に対する見通しがつけやすくなり、入院生活に対する不安を軽減する事ができます。

①統合失調症急性期治療

統合失調症は、重症度によって治療期間や内容に差異がでやすい疾患です。しかしながら、質の高い標準化した治療を提供するため、 退院支援においてクリニカルパスを導入しています。さらに、患者様、ご家族への疾病教育プログラム、精神科作業療法や退院前訪問看護指導等を盛り込んでいくことで、 患者様、ご家族とのコミュニケーションを維持しながらの、チーム医療を実現しています。また、退院後にデイケアに通所する事は、治療の継続と症状の安定化に有効である事から、 パスにデイケアの試験通所を組み込んでいます。

②認知症治療

認知症疾患については、認知症クリニカルパスを導入して治療を行います。先ず精神、身体症状の把握を行います。そして、認知症に伴い発生する周辺症状の緩和を行ったうえで、 社会資源を活用しながらの地域社会への退院支援を行います。また、患者様が地域で生活していくうえで、関係機関が必要な情報を共有する事ができる地域連携パス (ひろしまオレンジパスポート)を推進しています。

③アルコール依存症治療

アルコール依存症の治療は、クリニカルパスに基づいたアルコール依存症治療プログラムを推進しており、患者様との治療契約を結んだうえで治療が開始されます。 先ずは、アルコールの解毒から開始し、薬物療法、自己学習へと治療を進めていきます。認知行動療法と断酒会を柱とし標準化された治療を行います。断酒会においては、 毎週金曜日と月一回日曜日に開催されており、退院後も参加していただく事で、継続したケアが可能となっています。

気分障害・ストレス関連疾患の入院治療

働き盛りの会社員や、高齢者のうつ病に代表される気分障害やストレス関連疾患は、その原因や症状が多種多様であり、なかなか標準化の難しい疾患です。 当院では、個室の機能分化に配慮する事で、このような疾患に対応しています。個人のプライバシーを守りながらも孤独感を感じさせない病室、病棟作りを行っています。 また、主治医だけでなく、担当ナース、公認心理師、精神保健福祉士が患者様の声を直接聞き、治療に結び付けていく事で、患者様の早期退院へ結び付けています。

総合回診

病棟で毎週火曜日の午前中に行われるのが、総合回診です。総合回診は、常勤医師全員と看護部長、薬剤師、精神保健福祉士、 公認心理師、作業療法士、管理栄養士等が参加して病棟を回診します。 各病棟では、病棟看護師長及び病棟看護師を加え、カンファレンス及び、入退院報告が行われます。 治療に携わる専門職員によって、患者様へのかかわり方、治療方針、リハビリテーションのあり方など、 多くのテーマが話し合われます。 こうしたチーム医療によって、患者様への治療方針が総合的に検討されます。

外来部門

初診インテーク
当院では、初診の患者様には精神保健福祉士による詳細なインテーク(予診)を行っています。インテークを行う事により、患者様の病状の経過、 現在の状況のみならず、職場、ご家族など周辺情報の整理を行います。

インテークによって整理された情報を医師に伝える事により効率的な治療が行えるだけでなく、患者様の負担の軽減も可能となっています。
精神科デイケア・精神科デイ・ナイトケア
当院のリハビリテーションの中心となっているのが精神科デイケア、精神科デイ・ナイトケアです。 定期的にデイケアに通う事で、生活リズムを整えます。日中の生活をサポートする「デイケア」と夕食や入浴の提供など、 さらに夜にかけて長時間のサポートをする「デイ・ナイトケア」があります。

同じ悩みを持つメンバー同士が集団で活動する事によって、社会性や自信を取り戻し、その人らしい生き方が取り戻せるようにサポートします。
デイケアでは、若い方から高齢の方まで、それぞれの状況に合わせた、治療プログラムを実施しています。バレーボールやウォーキングなどの運動療法、書道、手芸、革細工 などの創作・芸術療法、疾病教育を含めたものなど、多くのプログラムが用意されています。

プログラムには、自由に選んで参加する事ができます。また、スタッフと相談して最適なプログラムを選ぶ事もできます。市内に送迎ルートがあり交通機関の利用が難しい方もお越しいただけます。 お気軽にスタッフにご相談ください。
精神科訪問看護

訪問看護は、自宅で療養されている患者様やご家族のもとに、看護師や精神保健福祉士・作業療法士(H28年4月~)が訪問し、 ゆっくりお話を伺います。困っておられることや生活上の相談を一緒に考え、問題の解決や改善が測れるように支援するものです。 家庭や地域の中でより安定した生活が送られるように治療の継続、生活全般についてのご相談や調整のお手伝いをさせていただきます。


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